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脱法ドラッグ
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| 違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)対策の行方 | 2005/12/27 |
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<注目される薬事法の改正>
「脱法ドラッグ対策のあり方に関する検討会」は、平成17年2月より6回の討議を重ね、11月25日に提言がまとめられた。この提言を受け政府において、法的措置を含めた違法ドラッグ対策が検討されることになるが、その行方が注目される。
提言の要旨は次のようになっている。まず呼称であるが、脱法ドラッグと違法ドラッグとでは違うものではないかという誤解を避けるため、違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)と括弧書きが付けられている。 「現行制度における規制と問題点」 麻薬及び向精神薬取締法では、個々の物質について有害性を立証した上で、当該物質を麻薬等に指定するため、規制範囲は指定対象となった物質を含有する製品に限定される。そのため、化学構造の類似した新たな物質等が次々と出現し、それらを含有する製品が目まぐるしく交代して流通している違法ドラッグを迅速かつ広範に規制することは難しい。また、有害性が疑われる物質が特定されてから、最終的にそれが麻薬等に指定されるまでには、科学的データの収集等のため少なくとも1〜2年の時間を要するという問題がある。 「薬事法による対応における問題点」 違法ドラッグは、人体への摂取を目的としていないかのように偽装される等、薬事法の規制対象となることが立証困難な場合があり、取締りの実効性に支障が生じている。 また、乱用者自らが違法ドラッグを外国から直接購入し、郵送等で取り寄せる行為(個人輸入)については、現行の薬事法で規制が設けられていない。近年、インターネットの普及に伴い、一般消費者でも安易に個人輸入を行える状況にあり、特に、青少年が興味本位で違法ドラッグを輸入するおそれが大きくなっている。さらに、国内での販売を目的としながら個人輸入と称して違法ドラッグを大量に輸入している事例や、個人輸入の代行を謳いつつ、実際は国内で販売を行う事例があるなど、個人輸入という形態が悪用されている実態もある。 「違法ドラッグ規制の具体的方策の検討」 (1)一定の化学構造を有する物質群を一括して規制対象とする「一括指定制度」については、指定された化学構造を有する物質でも有害性の程度には大きな違いがあり、中には有害性が全く認められないものも含まれる可能性があるため、それらを一律に厳しく取り締まることは、罪刑法定主義及びそれより派生する諸々の刑法理論に照らして問題がある。 (2)麻薬等に相当する有害性が疑われる物質について、それが立証されるまでの間、暫定的に規制対象とする「暫定指定制度」についても、一定期間内に有害性が立証されずに指定を解除することになった場合、指定期間中に摘発されて有罪となった者の取扱い等について刑事立法上の問題(処罰の必要性及び根拠の問題、国家賠償の問題等)が生じるおそれがある。したがって、上記の問題を解決するためには、麻向法とは別の法体系による、迅速かつ広範な規制を講じる方策を検討する必要がある。 「薬事法による規制」 (1)規制根拠の明確化 違法ドラッグの有効成分として使用(乱用)実態が認められる物質又は物質群(植物及びその加工品等を含む。)をあらかじめ明示し、それらを正当な理由なく含有する製品(=違法ドラッグ)は、表向き人体摂取を目的としない旨を標榜していたとしても薬事法の規制対象となることを明確にする。 (2)製品の違法性が疑われる段階での対応 違法ドラッグの有効成分とみなされる物質を含有する可能性がある不審な製品が輸入や販売をされている等、乱用に供する目的で流通していることが疑われる場合には、保健衛生上の危害を未然に防止するため必要な措置を採ることができるようにする。 (3)流通(輸入)の規制強化 違法ドラッグについては、販売等に対する取締りに加え、個人が外国から直接購入すること(個人輸入)に関しても一定の規制を行い、その入手機会を可能な限り制限する。 「違法ドラッグ乱用防止のための啓発活動」 小学校から高校にかけての教育現場において、また、地域社会においても、違法ドラッグを含めた薬物の乱用に関する正しい知識や規範意識を根付かせることを第一とし、教育的観点からの啓発を継続的に行う必要があり、そのための体制を整えることが重要である。 青少年に対する乱用防止の啓発活動においては、“その薬物が違法であって、乱用は犯罪につながり、社会のルールに反するものだからいけない”というアプローチに加え、“薬物乱用は心身に害を及ぼす(特に違法ドラッグは、将来如何なる障害を生じるか全く未知であるという危険性がある)ので、自分自身の心身を大切にして、いたずらに薬物に手を出すべきでない”というアプローチが有効であり、こうした両面からの啓発が重要である。 この提言を読んでみると、麻薬及び向精神薬取締法では対応できず、薬事法の改正による規制強化しかない。本来法の網の目は少ないほうがよい。だが、網の目が少ないと取締ができない。網の目を多くすればするほど抜け穴も多くなって、イタチゴッコである。 結局最大の防御策は、この提言にあるように、小学生からの乱用防止啓発活動に尽きる。そして、このコラムで何度も取り上げられている「薬育」の重要性に行き着く。 (Y.F)
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