【福岡県立学校敷地内全面禁煙の取り組みのための資料集】平成16年10月                       (福岡県教育委員会)より

《平成16〜17年度を移行期間とし、平成18年から敷地内全面禁煙の予定》

全国で一番早く取り組んでいる県は、奈良県で平成14年度実施。ちなみに、福岡市教育委員会は、平成17年度から実施予定です。

「県立学校敷地内全面禁煙に関する Q &A」

: 県教育委員会が一律にすべての県立学校を全面敷地内禁煙にするのはなぜか。

: 県教育長の責務の規程に基づき、総括安全衛生委員会における協議などをへて、すべての県立学校を対象とした喫煙対策の方針を県教育委員会において定められたものです。

: 健康増進法等の喫煙対策に関する法令によると、受動喫煙を防止するためには、完全分煙で十分ではないのか。

: 完全分煙だけでは、換気扇による排出ガスの流れ等によっては、教室に逆流するなどで児童生徒の健康を守りきれない。 また、「生き生き健康ふくおか21」においては、公共施設の全面禁煙を目指している。県立学校においても、全面禁煙が抜本的な対策と考え、完全分煙ではなく学校の敷地内全面禁煙化に取りくもうとしています。

: なぜ敷地内全面禁煙なのか。建物内禁煙で十分ではないのか。

: 学校における受動喫煙防止対策については、児童生徒に対する喫煙防止教育を推進する観点から、子どもたちを積極的にたばこの害から守るといった姿勢をを示すことが求められています。そのため、敷地内全面禁煙とするものです。

: 同窓会館等の敷地内学校関連施設や体育大会・文化祭等、保護者や地域の人々が学校に出入りする場合や機会でも喫煙はできないのか。

: 受動喫煙防止対策が十分にに行われ、かつ喫煙防止教育上の配慮がなされている場合に限り、学校長の判断により、当分の間喫煙を許可することができます。

: 禁煙の実施についての周知はどのように行うのか。

: 職員や定時制などの成人した生徒だけでなく、来客者、同窓会、PTA などにも事前説明し、協力をお願いしていかねばなりません。また、校内への禁煙の掲示などにより、周知徹底を図っていきます。

: なぜ県立学校だけが全面禁煙なのか。県立の教育機関・施設はどうするのか。

: 教育機関・施設についてもできるだけ早く結論を出すように考えていますが、利用者や利用形態が違うため、県立学校とは別の扱いにしています。

: 現在設置している空気清浄機はどうしたらよいのか。

: 通常の空気清浄機として使用するようにしてください。

: 喫煙している職員が禁煙を目指す場合に、何か支援してもらえるのか。

: 今後、禁煙を目指す教職員などを対象とした事業を実施する予定です。

【禁煙に役立つホームページ】

禁煙マラソン

東京衛生病院 「各種講座 禁煙」

大阪府立健康科学センター 「健康生活提案フロア 禁煙サポ−トコ−ス」





【ホルムアルデヒドの撃退法は】
         

《ホルムアルデヒドの撃退法は、一に換気!! 二に換気!! 三四がなくて 五に換気です!!》

 室内空気に含まれる化学物質のホルムアルデヒドやトルエンは、建材や家具・備品などに含まれていたものが、揮発して発生するものです。そして、ホルムアルデヒドなどは、気分が悪くなる、だるい、のどが痛い、咳が出るなど、シックハウス症候群を引き起こす原因物質といわれています。。

《 温度との関係は? 》

 建材などに含まれる化学物質の多くは、高温になるほど揮発しやすくなります。 室温22℃では、ホルムアルデヒド・トルエンともに、基準値のはるか下の方の値ですが、これが30℃を超すと、急に基準値をオーバーしてしまいます。だからといって、エアコンなどで、室内の温度を管理して対応するのは良くありません。健康な生活に適した温度・湿度で、換気を忘れないことが大切です。

《 窓を開けた時と、閉めている時は? 》

 窓を閉め切った状態では、ホルムアルデヒドが基準値をオーバーしている場合でも、窓を開けるだけで十分に下がります。また、全開でなくて半分開けただけでも、測定 値が半分くらいに低下し、基準値を超えないことが分かっています。普段から、窓をしっかり開けて換気をすることが、いかに重要であるかがわかります。

《換気回数って、なんですか? 》

 学校環境衛生の基準には、小中高とそれぞれに換気回数が決められています。この換気回数は、炭酸ガスを測定することで判定できます。


40人在室、容積180uの教室の場合
幼稚園・小学校 2.2回以上/時
中学校 3.2回以上/時
高等学校 4.4回以上/時

 参考資料は、下記の日本学校薬剤師会のホームページを開き、画面右下の「VOC ホルムアルデヒド」をクリックしていただくと、次の資料が取り出せます。

《 健康的な学習環境を確保するために 》
  〜有害な化学物質の室内濃度低減に向けて〜(文部科学省)

日本学校薬剤師会

検査方法の詳細





九州薬学会会報 第58号(2004) 掲載論文

福岡県内学校における教室照度と照明環境の現状調査

坂田 博子、時札 正文、阿部 次男、
木原 三千代、倉田 憲治、大神 信勝

福岡県学校薬剤師会

Investigation in the present condition on classroom illuminance and illumination environment
in schools of Fukuoka prefecture

 HIROKO SAKATA, MASAFUMI TOKISATU, TUGIO ABE,
MICHIYO KIHARA, KENJI KURATA, NOBUKATSU OOGAMI

Fukuoka School Pharmacist Society

 Classroom illuminance and illumination environment in schools were investigated in Fukuoka prefecture. It was found that less than 20% of schools managed illuminometers and carried out periodical revision of them. The schools that executed periodical inspection of illumination more than 1 time a year and the schools that paid careful attention to cleaning and exchange of lighting equipment were about 50% of the whole, respectively. On the other hand, the ratio of schools carrying out daily checkup of illuminators was high with total 74.4%, whose value was 30% in 1999. The increase in the ratio was ascribed to improvement of consciousness of teacher party for which the examination was carried out. The results of this investigation are useful for a school pharmacist to advise teachers about examination problems for the construction of a good environmental structure of every school.

Keywords - classroom illuminance; illumination environment in schools; inspection of lighting equipment; lesson advice of a school pharmacist

 学校薬剤師の学校環境衛生活動指針1)として15項目が掲げられているが,その筆頭は照度と照明環境に関するものである。また,近年,小学校では高学年になるにつれ裸眼視力が低下することが報告されている。これらのことは,学校における適切な照明の重要性を示している。学校において正しい照明がなされば,児童・生徒も先生も快適な学校生活ができ,さらに,児童生徒の成長期の視力が守られる。
 今回,福岡県下の学校を対象に教室照度および照明環境について調査を行った。調査項目は,照度計を管理して定期的な補正を実施しているか,照明器具の清掃や交換に気を配っているか,照明器具の日常点検を実施しているか,などであり,特に照明器具の日常点検の項目は,1999年実施の調査結果との比較で興味深い。学校のよい環境つくりのための検討課題として活用するために,ここに調査結果を報告する

*1 第36回日本学校薬剤師会学術大会 (福岡、2003年10月)にてポスター発表

*2 福岡市博多区住吉2-20-15:2-20-15 Sumiyosi,Hakata-ku,Fukuoka 812-0018,Japan

方法

 本調査は2002年2月,福岡県学校薬剤師会が会員の各担当校において対面アンケート方式により実施した。調査項目は県内学校の照度及び照明環境の現状についてである。

設問は以下の11項目とした。
1:定期検査に使用する照度計は定期的に補正しているか。
2:最後に補正したのはいつ頃か。 3:2001年度に照度、照明環境の定期検査を何回行ったか。
4:2001年度の定期検査の結果に基づく指導助言と事後措置について。
5:日常点検(明るさとその環境)を行っているか。
6:普通教室の日常点検の実施者について。
7:普通教室の照明器具の清掃を2001年度に何回行ったか。
8:照明器具はどのくらいの間隔で交換しているか。
9:カーテンは各教室に備えつけているか。
10:コンピュータを設置した教室の照明環境のうち,ディスプレイ垂直面照度について。
11:コンピュータを設置した机上の照度について。

結果と考察

回収率は98.8%(学校数 1,094,回収数 1,081)であった。図1〜11

 照度計は各学校に備え付けてあると思われるが,定期的な補正をしている学校は18.9%と低い結果が出た。(図1,2) 定期検査を実施した学校も1回,2回合わせて約50%と半数であった。(図3) また, その結果に対して,教室における照度基準(資料)に適合していない場合は学校薬剤師が指導助言を行い,事後措置をとるようになっているが,事後措置を講じなかったが6.4%もあった。(図4)これは, これからの検討課題である。
 日常点検の実施については,1999年2月,県内の学校に対して同じく福岡県学校薬剤師会が「学校の環境衛生活動における日常点検の現状」という調査を行ったが,その時の項目にも採り入れており,その時の結果は約30%であった。(表) ところが,それに対して今回は74,4%と優位性をもって高い結果が出た。(図5)

 日常点検の実施者は学級担任が81.4%と高く,次に養護教諭が13.2%となったが,児童・生徒のよる学校が3.5%もあった。(図6)
 照明器具の清掃については55.2%していない(図7)ということだが,照明器具の汚れは照度を大きく低下させることになる。また,照明器具の交換は1年から2年の間にしているのは36.2%であった。(図8) 蛍光灯の性質上,螢光管の両端の黒ずみが見られたら,その時期と考えられる。これらのことに対する指導助言も事後措置と思われる。
 教室のカーテンは91.3%と殆どの学校で備え付けてあった。(図9) カーテンの設置は照度のみならず,まぶしさへの対応としても大切な項目である。
 コンピュータを設置した教室の照明環境のうち,ディスプレイの垂直面照度については基準にあっているものは61.9%(図10) 机上の照度は58.9%(図11)と双方とも約60%であった。
 今回の調査では照明環境に関して,日常点検の実施以外では低い結果となった。  日常点検の実施率の高かった原因は,その項目のみが前述の通り,1999年の設問項目にあり,アンケート時に学校では日常点検の実施の重要性を改めて意識し,それが実行につながり,今回の約75%もの高い実施の結果が出たものと思われる。  対して,低かった結果の原因としては,学校の現場では,教育が何といっても中心であり,教師は業務に多忙となり,照明環境の点検・管理の意識は希薄にならざるを得ないのでは,と推量される。

まとめ

 学校環境衛生の基準には「学校における照明の意義は児童生徒に教科書や黒板の文字をはっきり見させ、能率よくしかも快適に学習をさせることにある。よい照明とは児童生徒の立場からは,成長期の視力を守るため,目の疲労が少なく,快適な雰囲気の中で気分を集中して学習できることであり,先生の立場からは,授業がしやすい雰囲気の中で児童生徒の反応がよく解り,教育効果高められることである。」と謳われている。
 照明環境を整えることは快適な環境作りの重要な項目である。その為にも学校保健会などの機会を利用して提言したり,一斉調査のテーマに取り上げる等して照明環境作りの重要性を,学校薬剤師として学校に働きかけていきたい。

文献

1) 杉下順一郎,学校環境衛生活動Q/A集,薬事日報社,東京,1999,pp.3
2) 日本学校薬剤師会編,学校環境衛生の基準,新訂版,薬事日報社,東京,1995,pp.37-72





平成16年度全国学校保健調査

平成15年度の教室の照度・照明環境、コンピュータ及び薬物乱用防止活動
について

福岡県学校薬剤師会  副会長   森  保

「はじめに」

「学校環境衛生の基準」で「照度及び照明環境」について

1.検査は毎学年2回定期に行う。
2.検査は、(1)照度  (2)まぶしさについて行う。
3.検査方法は、規格に適合する照度計を用い師弟された場所を測定する。
4.判定基準は指定場所での照度が基準数値以上である事が望ましく、不適な場合は措置を講じる。
5.「明るさその環境」については「日常点検」を行い、明るさと見え方、まぶしさを点検する。

 と、なっています。また、この他にコンピュータルーム活用、薬物乱用防止活動に ついてアンケート調査を行い、ここに調査の結果を報告いたします。

A:照度・照明環境について

以下の問いはAー1の問いに「1回」または「2回以上」と答えた学校について

以下の問いはA−3の問いに「適合」または「適合していないものがある」と答えた学校について

以下は、全学校について

以下はA−8日常点検を行っている学校について

以下は、全学校について

以下は、A−11コンピュータルームのある学校について

B:コンピュータルームについて

以下は、B−3測定を行っている学校について

C:喫煙・飲酒・薬物乱用防止活動について

「結果と考察」

 照度・照明について、定期検査を実施した学校は「1回」「2回以上」を合わせて57%、また、実施していた学校でも照度・まぶしさの両項目を検査している学校が51%と半数程度であった。
 この結果から照度・まぶしさの両項目を1回以上検査を実施している学校は約30%と意外に低い数値を示した。また、検査を実施していなかった学校は43%と高い数値を示した。照明環境に対する意識の低さが現れている。
 普通教室の測定結果については、「基準に適合している」が75%あり、「適合していない」場合でも「指導助言後に措置を講じた」学校が多く、かなり改善されているものと思われる。ただ、使用した照度計については「規格に適合する照度計」を使用している学校が91%と多いものの、補正をしている学校が46%と以外に少なかった。正確な検査数値を得る為にも2年に1度の補正を行ってもらう必要がある。
 日常点検についても、「行っていない」「一部の学級で」を合わせると39%と高く、照明器具の清掃をしていない学校も57%とかなり高い数値を示した。
 コンピュータルームでの照度やディスプレイ画面についての設問ではいずれも適合しているものが92%を超えて高い数値を示した。普通教室に比べると、コンピュータルームでは、照明環境への取り組みがうかがわれる。
 コンピュータルームについての設問では、平成15年度にホルムアルデヒドの測定をしていない学校が90%あったが、それ以前に測定していた事も考えられるので、これだけで測定の有無を判断出来ないが、「換気設備の設置がない」が28%あり換気の重要性を考える必要がある。
 喫煙・飲酒・薬物乱用防止活動の設問では、活動しなかった学校がいずれも50%あり、情報提供などを基に活動を広げていきたい。

「まとめ」

 学校は、学習の場であるとともに生活の場としての機能もあり、照明環境は人の精神面や日常生活に与える影響が極めて大きい。
 照明の目的は、物を見えやすくしたり、雰囲気をかもし出したりするなど、光を人間の生活に役立たせる事にあるが、学校においては、児童生徒に教科書や黒板の文字などの視対象物を見やすくするのを助け、近視の予防、学習効果の向上を図ることにある。
 このため、それぞれの教室の学習内容や形態に応じて、机上における読み書きや黒板面の文字の見え方、教師と児童生徒の表情の判別等、快適に能率的に学習できる環境を作り上げる必要がある。
 今回のアンケート調査では、意外に照明環境に対する意識の低さが現れた。特にコンピュータルームに比べて普通教室でのそれが顕著に表れたのではないか。定期検査や日常点検での照明環境の改善は可能であり、もっと学校において取り入れていただきたい。
 最後の設問では、喫煙・飲酒・薬物乱用において健康を害する未成年者が増えてきている中、学校薬剤師と連携して活動をしていない学校が多いという結果になった。
 未成年者の喫煙・飲酒・薬物乱用に対する意識が高まってきている時に、学校薬剤師も 情報提供などを中心に学校との連携を図れるようになる事は大切な事である。
 最後に、県学校薬剤師会会員の先生方のご協力に感謝します。





 学校(園)施設利用の皆さまへ

 福岡市立学校(園)における敷地内禁煙への協力について

 福岡市教育委員会では,福岡市教育改革プログラムにおいて,喫煙・飲酒・薬物乱用防止教育の充実を図っております。

 また,平成15年5月1日に施行された健康増進法第25条では,学校管理者は学校を利用する者の受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならないと規定されています。

 さらに,平成16年度3月策定の,「健康日本21福岡市たばこ行動指針」でも,未成年者の喫煙防止の徹底の中で,学校(園)敷地内禁煙に向けた取り組みの方向性が出されています。

 各学校(園)では,これまでも,たぱこの害を教えるなど喫煙・飲酒・薬物乱用防止教育を推進してきましたが更なる教育効果を高めるとともに,幼児児童生徒・非喫煙者の健康保持も考慮して,市立学校(園)における敷地内禁煙の実施を決定しましたことはご承知のことと思います。

 ついては,平成16年度をその周知期間として設定してきましたが。いよいよ平成17年4月1日から,すべての福岡市立学校(園)の敷地内の完全禁煙を実施します。

 幼児児童生徒の健康保持のため,喫煙・飲酒・薬物乱用防止教育の推進のため,学校(園)施設利用の皆様のご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

                平成17年4月1日

                福岡市教育委員会教育長 植木 とみ子



平成16年度(第20回)学校環境衛生県下一斉調査

平成16年度、喫煙・飲酒・薬物乱用防止について

福岡県学校薬剤師会  副会長   一二三 宏

「はじめに」

 喫煙に関して、福岡県では県立高校は平成18年度から学校敷地内全面禁煙に取り組もうとしています。また、薬物乱用についても、シンナー ・ 覚せい剤は減る傾向にありますが、大麻や合成麻薬、脱法ドラッグなどの乱用が危惧されています。

このようなことから、「喫煙 ・ 飲酒 ・ 薬物等乱用防止について」 アンケート調査を行いました。ここに調査結果を報告いたします。

  A   学校の種類についてお尋ねします

  B   禁煙や薬物等の研修会についてお尋ねします

 C   啓発資材や手法についてお尋ねします

 D  大麻や脱法ドラッグの乱用につおいてお尋ねします

 E  学校や敷地内での喫煙についてお尋ねします

 「結果と考察」

 喫煙や薬物等の乱用防止研修会について、平成16年度中の開催及び開催予定校57は%と学校では授業の中に組み込んでいただきたいところですが、まだ学校の認識不足が見られます。
 研修会のテーマについては、シンナー・覚醒剤・喫煙・麻薬・飲酒という順になっていますが、ほぼ横並びの割合です。薬物に走る子ども達は、まず興味本位の喫煙から始まり、シンナー・覚せい剤・麻薬と言う順に移行して行くことが常ですので、小学生の低学年から、喫煙・シンナーの害の授業・研修を行う必要があると思われます。

  講師の割合は、教職員 ・ 警察関係者が、群を抜き、次に保健所職員その他 (保護司・関係者OB)、学校薬剤師と続き、校医に至っては最下位となっています。

 教職員の数が多いのは解りますが、学校薬剤師の活用があまりにも少ないのは、学校及び学校薬剤師の認識 ・ 理解が不足しているものと思われます。

 啓発資材や手法について、福岡県学校薬剤師会で作成しました薬物乱用防止活動に向けてのCD 「 見るだけでわかる〜タバコ・アルコール・シンナー・覚醒剤 」 を知っていますかとの問には47% の学校が知っていると答えています。

 また、研修資材にパソコンを使用することに抵抗があると答えた学校は11%と少数でした。啓発資材の活用は、ビデオテープ・冊子やパンフレットが群を抜き、次に紙芝居やパネルと続き、パソコンは234校の回答がありました。これは学校薬剤師のアピール不足ではないかと思われます。

 また、 ロールプレイ・ワークショップを授業に取り入れている学校が78%もあり、子ども達の薬物啓発に有意義な授業を行ってあると思われます。

 大麻や脱法ドラッグの乱用について、大麻が大学生を中心に乱用されていることを大半の学校が知っていました。また、脱法ドラッグについては、名前だけは知っているが過半数を占め、内容まで知っていると答えた学校は21%でした。

 学校や敷地内での喫煙について、職員がタバコを吸っている学校は93% 、タバコを吸う場所を子供達に見えない所にしていますと答えた学校は73% でした。訪問者に喫煙を許可している学校が66% 、一年 又は二年以内に全面禁止予定の学校は43% 、これは子供達への影響を学校は考えてあるようですが、外部に対しては規制まで至っていないようです。規制することによって、職員の禁煙への移行と、外部の人からの反発も想定されますが、まだまだ認識不足の感は拭えないと思われます。

 「まとめ」

 健康増進法の施行により、受動喫煙の防止が謳われ、公共施設の全面禁煙が叫ばれ、全国で学校敷地内の禁煙校がここ数年で倍増しています。子ども達をあらゆる面で育成するのは、まずは家庭、次に地域、その次に学校であることは周知のことですが、タバコをはじめ薬物乱用に関し、大人は「たいしたこと無い、自分のことではない、少しくらいは大丈夫」という認識の甘さが目立ちます。

 子ども達は小学校に入りたてのころまでは手を挙げて横断歩道を渡りますが、その後は実行しません。子ども達に聞くと 「大人はやっていない、恥ずかしい」 との回答が返ってきます。 子ども達は私達大人を見ているのです。

 まず、薬物乱用に関しての知識を修得し、自らを正すことによって、未来ある子ども達を導いて行かなければならないと考えます。今回のアンケート調査では、薬物乱用に関する学校の捉え方と、学校薬剤師の活動の重要性が認識されました。

 私達は 「ダメ絶対活動 」や「 薬物乱用防止講演活動 」を行っていますが、よりいっそう学校内外にかかわらず啓発活動を行って行きたいと思います。

 最後に、福岡県学校薬剤師会で作成しました前出のCDには、小学生・中学生・学校の先生・保護者、また、インターネットで福岡県学校薬剤師会に接続すると、多くの資料が入ってますので、学校薬剤師はもちろんのこと、担当校にも紹介し薬物乱用防止の啓発にお使いいただきたいと思っております。

 今回の第20回学校環境衛生県下一斉調査にご協力いただいた学校の先生方・福岡県学校薬剤師会会員の先生方に感謝します。ありがとうございました。